更新日 2018.03.15
税金

【永久保存版】ビットコイン(Bitcoin)に関する税金を徹底解説

ビットコイン(Bitcoin)の対象となる税金は何!?

 

課税対象一覧

ビットコイン(Bitcoin)の課税方法については、2017年4月に施行された仮想通貨法の影響を受け、国税庁が課税方法を明確化しました。
明確化された方針によってビットコイン(Bitcoin)に関連する税金は総合課税で計算される所得税のみに決定しました。

 

<以下、国税庁タックスアンサー抜粋>
ビットコイン(Bitcoin)は、物品の購入等に使用できるものですが、このビットコイン(Bitcoin)を使用することで生じた利益は、所得税の課税対象となります。このビットコイン(Bitcoin)を使用することにより生じる損益(邦貨又は外貨との相対的な関係により認識される損益)は、事業所得等の各種所得の基因となる行為に付随して生じる場合を除き、原則として、雑所得に区分されます。

 

 

この記載を見ると、仮想通貨全般ではなく、2017年現在においてはあくまでビットコイン(Bitcoin)が課税対象となっています。そして課税の方法としては、雑所得に分類され、所得税の総合課税の対象となります。そしてこのタックスアンサーに記載されている、ビットコイン(Bitcoin)を使用することで生じた利益についてですが、以下の利益が雑所得に分類されます。

 

①ビットコイン(Bitcoin)⇒商品の購入
②ビットコイン(Bitcoin)⇒ドルや円など通貨への換金
③ビットコイン(Bitcoin)⇒アルトコイン(ビットコイン(Bitcoin)以外の仮想通貨)への換金
④マイニング⇒ビットコイン(Bitcoin)の新規取得

 

すなわち、ビットコイン(Bitcoin)を使用して、その他の対価を受け取る場合や、役務の提供(マイニング等)の対価としてビットコイン(Bitcoin)を得るなど、ビットコイン(Bitcoin)を通じて資産が増える場合においては、原則すべてが課税対象になります。ただし、含み益は課税対象外となりますので、注意してください。

 

一方で、このビットコイン(Bitcoin)の課税方法においては、取得原価をどの様に定義付けるのか、売却益等の所得を実質どの時点の価格にて確定させるのかなど、不明確な部分も存在しています。さらに現状ではビットコイン(Bitcoin)以外の仮想通貨においては、課税方法が確定しておらず、今後のさらなる整理が行われるはずです。
日本では自民党が主体となり開催したIT戦略特命委員会において、イノベーションを阻害せず、発展を後押しし、経済成長を行い、その結果として税収を高めていくという思想があり、今後も続くであろう仮想通貨業界の激しい状況変化に負けることなく、法整備等がされていくと思われますので、適宜情報収集が必要となりそうです。

 

 

 

国家、政府、国税庁の見解

仮想通貨法の制定によって、ビットコイン(Bitcoin)の課税方法は雑所得として総合課税のルールに則って所得税計算されることが確定し、ビットコイン(Bitcoin)に関する政府の見解を以下にまとめます。

 

<日本政府が仮想通貨を紙幣と認定>
第190回国会で、仮想通貨に関して初めて正式に法案が出されました。この法案は、仮想通貨についてG7サミットにおける国際的な要請等を踏まえ、マネーロンダリング・テロ資金対策及び利用者保護のためのルールを整備することとされています。この法案での大きなテーマは「登録制の導入」「マネーロンダリング・テロ資金供与対策規制」「利用者保護のためのルールの整備」です。

 

<資金決済法の改定>
これは上記の法案をもって、正式に閣議決定された改正資金決済法(通称「仮想通貨法」)です。この仮想通貨法の制定によって、政府の仮想通貨に対する見解が明らかになりました。国会法案にも記載されておりますが、仮想通貨法の中には仮想通貨の定義付けや利用者保護が正式に明記されており、この法案制定によって具体的な法津となりました。

 

 

-以下、金融庁HP参照-
①登録制の導入
金融庁・財務局の登録を受けた事業者(以下「登録業者」)のみが、国内で仮想通貨交換サービスを行うことができます。
※登録を受けるためには、株式会社であることや資本金の額が1,000万円以上であることなど、一定の要件を満たす必要があります。

 

②利用者への適切な情報提供
利用者に次の情報を提供することが義務付けられています。
・取り扱う仮想通貨の名称や仕組み等の説明
・仮想通貨の特性(法定通貨ではないこと、価格変動があることなど)
・手数料等の契約内容等

 

③利用者財産の分別管理
利用者から預かった金銭・仮想通貨と事業者自身の金銭・仮想通貨とを明確に区分して管理することが義務付けられています。

 

④取引時確認の実施
次の場合には、運転免許証などの公的証明書の確認等が義務付けられます。利用者の皆さまのご理解・ご協力をお願いいたします。
・口座開設時
・200万円超の仮想通貨の交換・現金取引
・10万円超の仮想通貨の移転(送金)
※一度取引時確認が済んでいれば、原則として公的証明書の再提示等は必要ありません。

 

 

<内閣府令・事務ガイドラインの公表>
仮想通貨法の制定に伴い、法案実施のための細目などを定めた「仮想通貨交換業者に関する内閣府令案」及び「事務ガイドライン(仮想通貨交換業者関係)」が公表され、登録が必要となる事業にあたるかどうかの具体的な要件や登録事業者に対する実質的規制内容についての一定の考え方が示されました。

 

<仮想通貨法制定に伴う税法改正>
仮想通貨法の制定に伴い、税務面の改定も行われました。

 

 

-以下、国税庁タックスアンサー引用-
「No.1524:ビットコイン(Bitcoin)を使用することにより利益が生じた場合の課税関係」
[平成29年4月1日現在法令等]
ビットコイン(Bitcoin)は、物品の購入等に使用できるものですが、このビットコイン(Bitcoin)を使用することで生じた利益は、所得税の課税対象となります。このビットコイン(Bitcoin)を使用することにより生じる損益(邦貨又は外貨との相対的な関係により認識される損益)は、事業所得等の各種所得の基因となる行為に付随して生じる場合を除き、原則として、雑所得に区分されます。(所法27、35、36)

 

 

以上、ここまでがビットコイン(Bitcoin)をはじめとする仮想通貨全般に関連する法律です。この法律の制定により、政府は仮想通貨の見解を正式発表し、国の方向性を定めました。そして、仮想通貨の今後については、ケーススタディを行うことで可能性を模索しています。

 

<金融庁による金融制度スタディ>
ビットコイン(Bitcoin)等の仮想通貨の活発化や国内外銀行が独自に開発する銀行発行コインなどの出没により、各国中央銀行が仮想通貨の開発を開始し、国家として仮想通貨を発行する可能性を模索しています。このスタディの中では、「政府機関による仮想通貨開発の実現によって、通貨自体のデジタル化が進めば、金融システム・金融サービスや金融機関のあり方について抜本的な変革がもたらされる可能性がある」とも記載されており、日本政府としても仮想通貨の進展による世の中の発展を後押しする姿勢が見られます。

 

 

 

 

消費税に関して

消費税とは、すべての商品やサービスに対して取引の段階で課税される間接税であり、現状の消費税8%の内訳は、下記となっています。
消費税(国税):6.3%
地方消費税1.7%

 

本来、この消費税は国内で消費される財やサービスすべてに対して課せられる税金ですので、ビットコイン(Bitcoin)の新規購入に関しても最近までは消費税が課せられていました。しかし、仮想通貨法の制定によって、ビットコイン(Bitcoin)の購入に関しては消費税を課さないことが決まりましたので、今ではビットコイン(Bitcoin)の購入時に消費税を支払わずに仮想通貨を手にすることが可能になりました。

 

そんな消費税は、財やサービスの提供が日本国内で起こった場合に課税を行う税金ですので、財やサービスの提供が起こった場所が重要となります。ただし、財やサービスの提供が国内で行われたとしても、課税資産の譲渡に当たらない「不課税」取引や、資産の譲渡は起こったものの課税されない「非課税」「免税」取引が存在しています。
ビットコイン(Bitcoin)等の仮想通貨に関して、仮想通貨法の制定によって消費税が掛らなくなった訳ですが、これは資産の譲渡は起こったものの課税されない「非課税」取引に該当しています。

 

下記が「不課税」取引、「非課税」取引の一例となります。

 

<不課税取引の例(海外取引を除く)>
(1) 給与・賃金
(2) 寄附金、祝金、見舞金、補助金等
(3) 無償による試供品や見本品の提供
(4) 保険金や共済金
(5) 株式の配当金やその他の出資分配金
(6) 資産について廃棄をしたり、盗難や滅失があった場合
(7) 心身又は資産について加えられた損害の発生に伴い受ける損害賠償金

 

<非課税取引の例>
Ⅰ. 土地の譲渡、貸し付け
Ⅱ. 有価証券や債券の譲渡など
Ⅲ. 利子を対価とする資産の貸し付けなどの金融取引
Ⅳ. 保険料を対価とする役務の提供
Ⅴ. 郵便切手や印紙の譲渡
Ⅵ. 国や地方公共団体、公共法人などが法令に基づいて徴収する手数料
Ⅶ. 学校などにおける授業料、入学金、施設設備費、入学検定料
Ⅷ. 教科書の譲渡
Ⅸ. ビットコイン(Bitcoin)等仮想通貨の購入

 

ビットコイン(Bitcoin)に関する消費税についてまとめ | ビットコイン取引所オールナビ
ビットコイン(Bitcoin)に関する税金は少しずつ整備されている状況です。2017年7月にはビットコイン(Bitcoin)消費税が非課税になるニュースがありました。

 

 

 

 

相続税に関して

相続税(相続にかかる税金)とは、被相続人(亡くなった方)の相続財産を相続で受け継いだ場合や、遺言によって相続財産を受け継いだ場合に、その相続財産の金額が大きいとかかる税金です。相続税が課されるのは、相続額が一定の金額を超過する場合であり、いかなる資産の相続も基本的には相続税の課税対象となります。

ビットコイン(Bitcoin)等の仮想通貨も例外ではなく、相続された場合は相続税の課税対象です。 ただし、ビットコイン(Bitcoin)等の仮想通貨は相続したことを正確に把握することが難しく今後、政府がどの様に対応していくか様子をみる必要がありそうです。ビットコイン(Bitcoin)等の仮想通貨の相続も含め、相続税算出の手順は以下の通りです。

 

 

STEP1:相続財産総額の計算
まずは相続財産が全部で幾らあるかを測定します。現預金以外の評価性資産に関しては、相続時の価格を算定する必要があります。(この評価性資産にビットコイン(Bitcoin)も含まれます。)次に債務・葬儀費用・非課税資産等を計算し、相続金額から差し引きします。
※相続税の課税対象を計算する上では、相続開始前3年以内に相続した財産も対象となります。

 

 

STEP2:基礎控除額の計算
相続税には基礎控除額が設定されており、控除額を超過した部分が課税対象となる為、基礎控除額がいくら存在しているかを判定します。
⇒「相続税の基礎控除額=3200万円+(600万円×法定相続人の数)」

 

 

STEP3:相続税の課税対象となる課税遺産総額の計算
上記とで計算した、相続財産総額と基礎控除額を差し引きして課税遺産総額を計算します。

 

 

STEP4:相続税の税率計算
課税遺産総額(基礎控除額を超過した相続金額)の大小によって、適用される税率が異なる為、課税金額を測定します。
①課税遺産額:1,000万円以下⇒税率10%
②課税遺産額:1,000万円超から3,000万円以下⇒税率15%
③課税遺産額:3,000万円超から5,000万円以下⇒税率20%
④課税遺産額:5,000万円超から1億円以下⇒税率30%
⑤課税遺産額:1億円超から2億円以下⇒税率40%
⑥課税遺産額:2億円超から3億円以下⇒税率45%
⑦課税遺産額:3億円超から6億円以下⇒税率50%
⑧課税遺産額:6億円超から⇒税率55%

 

【保存版】ビットコイン(Bitcoin)に関する相続税とは | ビットコイン取引所オールナビ
何かと話題のビットコイン(Bitcoin)ですが、税務に関しても少しずつ整備されている状況です。ビットコイン(Bitcoin)を相続した場合は相続税は発生するのでしょうか?

 

 

 

 

雑所得に関して

 

雑所得とは

所得税課税において重要となる所得ですが、そもそも所得は10種類に区分することが出来ます。

 

利子所得:公社債や預貯金の利子、貸付信託や公社債投信の収益の分配などから生じる所得
配当所得:株式の配当、証券投資信託の収益の分配、出資の剰余金の分配などから生じる所得
不動産所得:不動産、土地の上に存する権利、船舶、航空機の貸付けなどから生じる所得
事業所得:商業・工業・農業・漁業・自由業など、事業から生じる所得
給与所得:給料・賞与などの所得
退職所得:退職によって受ける所得
山林所得:5年を超えて所有していた山林を伐採して売ったり、又は立木のまま売った所得
譲渡所得:事業用の固定資産や家庭用の資産などを売った所得
一時所得:クイズの賞金や満期保険金などの所得
雑所得:年金や恩給などの公的年金等、非営業用貸金の利子、原稿料や印税、講演料などのように、他の9種類の所得のどれにも属さない所得

 

雑所得は上記に記載の通り、他のどの区分にも当てはまらない所得となります。
例えば、今流行のメルカリやフリーマーケットで得た収益・ハンドメイドで作成した物の売買収益・FXでの収益等が雑所得に該当します。ビットコイン(Bitcoin)等の仮想通貨を使用して得る収益もこの雑所得に該当します。

 

そしてビットコイン(Bitcoin)等で得た雑所得は、雑所得の合計金額から必要経費を差し引いた上で課税されます。実際にビットコイン(Bitcoin)に掛かる所得税を計算する際には、雑所得での所得を計算した上で、総合課税という形式で課税されます。総合課税の他にも、所得税の課税には「源泉分離課税」「申告分離課税」という方法が存在しています。

 

①源泉分離課税
⇒他の所得に関係なく、所得を受け取るときにあらかじめ一定の税率で税金が天引き(源泉徴収)され、それで納税が済んでしまう制度です。(Ex. 銀行預金の利子に掛かる税金等)②申告分離課税
⇒確定申告によって、他の所得と合計せず、分離して税金を計算する制度です。(Ex. 先物取引の売買益にかかる税金や退職金にかかる税金等)

 

③総合課税
⇒確定申告によって他の所得と合計して税額を計算する制度です。

 

 

ビットコイン(Bitcoin)の課税にも大きく影響する総合課税ですが、この課税方法は”源泉分離課税””申告分離課税”に当てはまらない所得を合算して受ける課税です。総合課税では総合課税で課税される所得の合計から税額控除を差し引きした金額が課税対象額となります。

 

日本では相続税と同様に、所得税においても累進課税制度が適用されていますので、課税対象金額の大小に応じて税率も変動することになります。なお、総合課税の対象となる所得は以下の通りです。

 

 

以下、国税庁HP参照
No.2220:総合課税制度
(1) 利子所得(源泉分離課税とされるもの及び平成28年1月1日以後に支払を受けるべき特定公社債等の利子等を除く。)
(2) 配当所得(源泉分離課税とされるもの、確定申告をしないことを選択したもの及び、
平成21年1月1日以後に支払を受けるべき上場株式等の配当について、申告分離課税を選択したものを除く。)
(3) 不動産所得
(4) 事業所得(株式等の譲渡による事業所得を除く。)
(5) 給与所得
(6) 譲渡所得(土地・建物等及び株式等の譲渡による譲渡所得を除く。)
(7) 一時所得(源泉分離課税とされるものを除く。)
(8) 雑所得(株式等の譲渡による雑所得、源泉分離課税とされるものを除く。)
※上記(4)、(6)及び(8)に係る所得の計算において、一定の先物取引による事業所得、譲渡所得及び雑所得については、他の所得と区分して申告分離課税の方法により所得税が課されます。

 

 

 

控除金額

ビットコイン(Bitcoin)をはじめとする仮想通貨の所得税を計算する場合、重要となるのは総合課税における控除です。総合課税では、累進課税制度が採用されている為、所得金額に応じて税率及び控除金額が異なります。
ビットコイン(Bitcoin)をはじめとする総合課税にて所得税が計算されるもので、一番大きな控除額となるのは以下の通りです。

 

 

所得金額 税率 控除額
195万円以下 5% 0円
195~330万円 10% 97,500円
330~695万円 20% 427,500円
695~900万円 23% 636,000円
900~1,800万円 33% 1,536,000円
1,800~4,000万円 40% 2,796,000円
4,000万円以上 45% 4,796,000円

 

 

色々な課税方法がある様に税額控除にもいくつかの種類が存在しており、各種控除を把握しているだけで納税する金額を減額することに繋がります。下記が各種所得控除の内訳・条件・控除額となります。

 

①雑損控除 <条件:1年間で盗難や災害で損失がある> <控除金額:損失額-総所得金額等×10%まで>
②医療費控除 <条件:年10万円を超える医療費がある> <控除金額:支出医療費-10万円>
③社会保険料控除 <条件:年金や健康保険料を払っている> <控除金額:全額>
④小規模企業共済等掛金控除 <条件:法律の規定掛金を支払っている> <控除金額:全額>
⑤生命保険料控除 <条件:1年間で保険料の支払いがある> <控除金額:最高4万円>
⑥地震保険料控除 <条件:1年間で保険料の支払いがある> <控除金額:最高5万円>
⑦寄附金控除 <条件:公的機関に寄附した場合など> <控除金額:総所得金額等の40%相当額-2000円>
⑧障害者控除 <条件:扶養している家族に障害者がいる> <控除金額:最高75万円>
⑨寡婦(寡夫)控除 <条件:死別や離婚していて子供がいる> <控除金額:最高35万円>※この控除は女性の場合と男性の場合とで要件に差があります。
⑩勤労学生控除 <条件:働きながら勉強をいてお金がない> <控除金額:27万円>
⑪配偶者控除 <条件:配偶者の稼ぎが38万円以下> <控除金額:38万円>
⑫配偶者特別控除 <条件:配偶者の稼ぎが38~76万円未満> <控除金額:最高38万円>
⑬扶養控除 <条件:16歳以上の親族を養っている> <控除金額:最高38万円>
⑭基礎控除 <条件:なし> <控除金額:38万円>

 

上記、控除項目に加えてサラリーマンの方々向けには、所得金額に応じて控除額が決まる、給与所得控除等が存在しています。

 

Ⅰ. 給与収入金額:650,000円未満⇒給与所得控除額:650,000円
Ⅱ. 給与収入金額:1,800,000円以下⇒給与所得控除額:収入金額×40%
Ⅲ. 給与収入金額:1,800,000円超 3,600,000円以下⇒給与所得控除額:収入金額×30%+180,000円
Ⅳ. 給与収入金額:3,600,000円超 6,600,000円以下⇒給与所得控除額:収入金額×20%+540,000円
Ⅴ. 給与収入金額:6,600,000円超 10,000,000円以下⇒給与所得控除額:収入金額×10%+1,200,000円
Ⅵ. 給与収入金額:10,000,000円超 15,000,000円以下⇒給与所得控除額:収入金額×5% + 1,700,000円
Ⅶ. 給与収入金額:15,000,000円超⇒給与所得控除額:2,450,000円(上限)

 

 

 

税率計算方法

<計算式>
「収入 − 必要経費 − 各種控除 = 課税所得金額」

「課税所得金額 × 税率 − 課税控除額 = 所得税額」

 

<計算フロー>
①総合課税の対象となる税金の計算(ビットコイン(Bitcoin)における所得はこれに該当)
②確定申告が必要な所得の計算
③申告分離課税の対象となる税金の計算
④先物取引に係る雑所得等として申告する税金の計算
⑤上記①~④で計算した税額の合算
⑥外国控除を除く税額控除(配当控除・特別寄付金控除・住宅借入金等特別控除など)
⑦災害減免額の差し引き
⑧復興特別所得税額の加算(税率2.1%)
⑨外国税額控除
⑩源泉徴収税額の差し引き
⑪納付すべき所得税額の確定

所得税額は上記の計算式及びフローに従って行います。所得税額の計算には各種控除が存在しており、控除対処となる保険に入っているか等、各個人のステータスによって計算過程も異なる為、作業が煩雑化しています。ビットコイン(Bitcoin)をはじめとする仮想通貨の税額計算においては、上記フローにおける「①総合課税の対象となる税金の計算」が適用される為、総合課税の方法に従って税額計算を行うことになります。

総合課税には累進課税制度が導入されている為、所得金額に応じて税率及び課税控除額が異なります。さらに、ビットコイン(Bitcoin)は雑所得に該当する為、損益通算が出来ません。それだけでなく、損失額の繰越も出来ない為、翌期以降にビットコイン(Bitcoin)運用で生じた損失を利用することも出来ません。

 

FXにおける所得に関しても雑所得なので、ビットコイン(Bitcoin)から産み出される所得の扱いは比較的FXの所得と似ています。しかし税金計算において、FXの所得計算は上記「④先物取引に係る雑所得等として申告する税金の計算」として計算されます。この計算では損益通算(相殺)が可能となっている為、ビットコイン(Bitcoin)よりも税務上はお得になっています。さらに、相殺しきれなかった損失額についても翌年以降3年間に渡り相殺が可能な繰越処理が可能です。

 

 

■ビットコイン(Bitcoin)に掛る所得税計算■
①ベースとなる所得の計算
税金の計算上ベースとなるのは、「収入-必要経費」ですので、まずはビットコイン(Bitcoin)に関するベース所得を計算します。この計算では、「収入=ビットコイン(Bitcoin)利確に伴う利益」「必要経費=ビットコイン(Bitcoin)で利益を出す為に必要なもの」となります。
※必要経費の主な例:パソコン購入代金、スマホ購入代金、電話代やプロバイダー費用、セミナー受講費、セミナー参加のための交通費、書籍や新聞料金、筆記用具、取引手数料 等 

②総合課税による税金計算
ビットコイン(Bitcoin)は雑所得であり総合課税の対象ですので、給与所得等と一緒にして税率が確定します。総合課税は累進課税制度ですので、所得金額が高くなるにつれて税率も高くなります。

 

以下が実際の計算例です。

 

<前提>
・ビットコイン(Bitcoin)での収益:400万円
・ビットコイン(Bitcoin)に関連した経費:50万円
・ビットコイン(Bitcoin)以外で総合課税の対象となる収益(給与所得等※個別控除後):650万円

 

 

<計算例>
①ビットコイン(Bitcoin)での雑所得計算
400万円-50万円=350万円 ※個別控除なし 

②その他の総合課税所得と合算
350万円+650万円=1,000万円

 

③税率及び税額の確定
所得税:1,000万×33%-153.6万=176.4万円(国税庁:所得税の速算表参照)
住民税:1000万×10%=100万円
合計:276.4万円(実効税率:28%)

 

 

 

損益通算について

所得税の計算を行なう上で、損益通算という言葉をよく耳にします。この損益通算とは、一定の区分において生じた損失を他の区分の所得と通算することが出来るという制度です。損益通算方法の整理を行なう前に、各所得をグルーピングします。所得のグルーピング結果は以下の通りです。

 

<損失を伴う所得>
・配当所得
・事業所得
・一時所得
・山林所得
・不動産所得
・譲渡所得
・雑所得

 

 

<損失を伴わない所得>
・利子所得
・給与所得
・退職所得

 

そしてこの各区分の所得から損益通算を行っていくのですが、すべての所得で損益通算が出来る訳ではありません。損益通算が可能な区分は以下の4つです。

 

「不動産所得」「事業所得」「山林所得」「譲渡所得」

 

これを見ると分かる通り、ビットコイン(Bitcoin)を含む仮想通貨の所得区分は雑所得ですので損益通算は出来ません。仮想通貨においては損益通算を行うことは出来ませんが、損益通算可能な所得を通算する場合は、各所得グループに分けて行なうことになります。

 

 

①不動産所得と事業所得の損失
利子所得・配当所得・給与所得・雑所得から「不動産所得と事業所得の損失」を差し引けます。 

②総合課税の譲渡所得の損失
一時所得から「譲渡所得の損失」を引くことが可能です。但し、この譲渡所得には、分離課税のものは含まれません。

 

③他グループとの通算
「①不動産所得と事業所得の損失」「②総合課税の譲渡所得の損失」で通算した後、まだ損失が残っていれば、他グループとの通算できます。

 

④山林所得の損失
上記すべてを行っても、損失が残っている場合は山林所得の通算が可能です。

 

 

上記が通算の手順ですが、「譲渡所得」「不動産所得」においては例外的に通算出来ないものも存在しているので、注意が必要です。

 

<譲渡所得の例外>
・生活に通常必要ない資産で、価格が30万円を超える資産
・元々の非課税である資産を譲渡したことによる損失
・自宅以外の土地建物の譲渡損失

 

<不動産所得の例外>
・不動産所得のうち借入金利子

 

 

 

20万円が1つの壁

所得税の課税額計算では、20万円ルールというものが存在します。このルールは確定申告の要否を判断するのに重要なルールなのですが、その説明に入る前に、確定申告が必要となる状況を整理します。

 

① 給与所得がある場合
② 公的年金等に係る雑所得がある場合
③ 退職所得がある場合
④ ①~③以外で各種の所得金額の合計額(譲渡所得や山林所得を含む。)から、各種控除を差し引いた上で、残額のある場合

 

 

そして確定申告の要否を判定する20万円ルールの該当となるのは、上記「①給与所得がある場合」の方々です。つまり、サラリーマン等で確定申告を行っている方となります。
年末調整を行っている給与所得者に適用されるルールが、この20万円ルールですので、個人事業主の方には該当しないルールです。20万ルールの概要は、年末調整を行っている給与所得者がその他の所得を有しており、その総額が20万円以下の場合に確定申告を不要とするものとなっています。
これは少額不追求という考え方に基づいて作られたルールであり、サラリーマンやOLにしか適用されません。給与所得がある方々でビットコイン(Bitcoin)などの仮想通貨を保有して雑所得が存在する場合であっても、給与所得以外の所得合計が20万円以下の場合は申告不要という訳です。

 

この20万円ルールは基本的には、20万円以下の所得を持つサラリーマン等には該当するのですが、例外としてこのルールが適用されない場合もあるので注意が必要です。

 

 

Ⅰ. 他の理由で確定申告をする場合は申告が必要
⇒給与所得が2,000万円を超過する場合や、寄附金控除・医療費控除等を受ける場合は20万円ルールの対象外となるので、まとめて申告が必要となります。 

Ⅱ. 同族会社の役員も申告が必要
⇒同族会社の役員として会社から給与を受け取っており、且つその会社から少額の手数料(融資見合いの利子等)を受け取っている場合は、
その手数料が20万円以下であったとしても全額申告を行なう必要があります。

 

Ⅲ. 住民税は申告が必要
⇒20万円ルールの適用はあくまで所得税に対してですので、住民税は通常通り申告が必要となります。

 

 

 

 

譲渡所得にはならない

 

譲渡所得とは

譲渡所得とは、資産を譲渡した際に得る収入のことであり、譲渡とは特定の財産や権利を有償・無償に関わらず、他人に譲り渡すことを指します。基本的に何かを譲渡して収益を得た場合、譲渡によって得た収益に対して税金が課せられます。しかしながら物を譲渡したにも関わらず、そこでの収益が譲渡所得の対象とならない取引もあります。

 

■主な譲渡所得
土地、借地権、建物、株式等、特定の公社債、金地金、宝石、書画、骨とう、船舶、機械器具、漁業権、取引慣行のある借家権、ゴルフ会員権、特許権、著作権、鉱業権、土石(砂) 等
※貸付金や売掛金などの金銭債権は除外

 

 

■譲渡所得にあたらない譲渡による収益
①破産手続きや債務の弁済のために、公権力が強制的に資産を譲渡したことによる所得。またはそれに準じる場合で、譲渡代金の全てが債務の弁済に当てられた場合
②国税庁長官の承認を受けた財産の寄付
③国等に対して重要文化財を譲渡した場合の所得
④財産を相続税の物納に充てた場合の所得
⑤中小企業の取締役等が、債務処理計画に基づき資産を贈与した場合の所得
⑥不動産以外の生活に用いる財産の譲渡による所得
⑦ビットコイン(Bitcoin)の譲渡による所得
※貴金属や宝石、書画、骨董などで1個または一対の価額が30万円を超えるものは課税対象

 

上記、⑦にビットコイン(Bitcoin)の譲渡による所得と記載していますが、2017年4月1日付けで国税庁がビットコイン(Bitcoin)を使用することで得る収益は、譲渡所得では無く、雑所得に区分されると発表しました。
よって、ビットコイン(Bitcoin)の収益は基本的に全て雑所得になる訳ですが、上記①~⑦のそれぞれの所得は譲渡所得に当てはまらなくとも、事業所得や雑所得として課税されますので、課税方法が異なると思って頂ければと思います。

 

 

 

なぜ仮想通貨と株式で税法上の扱いが違うのか

多くの投資家の中で同じテーブルで話されることの多い、株式市場と仮想通貨ですが、実は税務上の扱いは異なります。仮想通貨法の制定によって、仮想通貨の税法上での扱いは雑所得となりました。一方で株式によって得る所得は譲渡所得として扱われます。

 

それぞれの税法上の取り扱いと特徴は以下の通りです。

 

<仮想通貨>
・課税方法
⇒総合課税(雑所得) 

・特徴
⇒総合課税は累進課税制度(所得額に応じて税率が変わる為、所得が大きければ大きいほど税率が高くなる)であり、税金対策の一貫で運用するにはあまりオススメではない課税方法です。

 

 

<株式>
・課税方法
⇒申告分離課税(譲渡所得)
・特徴
⇒譲渡所得には最大50万円までの税額控除が存在する為、税メリットを得ることが可能です。

 

仮想通貨と株式の課税方法に関して違いがあるのはそれだけではありません。仮想通貨では基本的に税メリットを得ることを出来ませんが、株式においてはいくつかのメリットが存在します。まず、株式において一番大きなメリットとなるのは損益通算が可能なことです。株式譲渡によって損失が出た場合は、配当収益等とNETして所得計算が出来る為、最小限の所得で税額計算が可能になります。

 

 

次に損益通算しても所得が損目になる場合は、翌年3年以降この損失額を繰り延べて控除することが可能となります。この様に株式には仮想通貨に存在しない税務メリットが多く存在します。この理由は、仮想通貨と株式の存在意義の違いに関連します。
そもそも所得税をはじめとする税金は国の収入です。つまり、国家は政情や国民の反応に気を配りながら、なるべく多くの税収を得る事を考えます。その考えに沿った場合、株式は投資運用の側面がある一方で、企業への支援という意味も持っています。

 

株式市場が潤うことによって、経済が活性化し新規の雇用が生まれ税収が上がるといった国としてのメリットが存在します。一方で、仮想通貨はあくまで各国に帰属しない通貨であり、その譲渡に対して税メリットを持たせる必要性がありません。その様な性質の違いによって税法上の扱いが異なっているのですが、投資家の立場と仮想通貨市場の潤いを考えると是非とも株式だけでなく仮想通貨に関しても軽減税率の制度を導入して欲しいものです。

 

 

 

 

課税対象の発生するタイミング

 

1.売買でビットコイン(Bitcoin)を日本円に換金した場合

仮想通貨法の制定以降、ビットコイン(Bitcoin)の譲渡等によって得た所得は雑所得として扱われ、総合課税の対象となりました。

 

仮想通貨法制定後の国税庁タックスアンサーでは「ビットコイン(Bitcoin)の使用によって生じた利益は所得税の課税対象となります。」と記されています。

 

すなわち、ビットコイン(Bitcoin)を保有していて、含み益が出ているだけでは課税されることはありません。あくまで課税のトリガーになるのは、ビットコイン(Bitcoin)の使用ですので、主に譲渡が課税のトリガーとなると考えられます。課税される内容はいくつか考えられますが、まず想定されるのが、ビットコイン(Bitcoin)を円貨に換金する取引です。

 

ビットコイン(Bitcoin)を日本円に換金する際は、ビットコイン(Bitcoin)の取得簿価と時価の差分(含み損益)が利益確定されることとなり、実損益となります。最終的には利確された価格で、ビットコイン(Bitcoin)と円貨を交換する訳ですから、利確して収益が確定したタイミングで課税が発生することになります。

 

 

 

2.ビットコイン(Bitcoin)で商品を購入した場合

次にビットコイン(Bitcoin)で商品を購入した場合についてですが、ビットコイン(Bitcoin)で商品を購入した場合も「ビットコイン(Bitcoin)の使用」に該当し利益分に関しては課税されます。ビットコイン(Bitcoin)での商品購入に関しては、円貨に換金していない等の理由で、課税されないという噂も存在しますが、これは通常の税務の考え方からすると誤りです。

 

ビットコイン(Bitcoin)で商品を購入する場合の流れは、
①ビットコイン(Bitcoin)を売却して円貨を入手(収支は発生しない)
②その円貨を使用して商品を購入(元のビットコイン(Bitcoin)価格と同等)

 

となりますが、

 

この流れを土地に置き換えると、
①一度土地を売却して円貨を入手
②その円貨を用いて新たな別の土地を入手

 

という風になります。これは昔からある土地と土地のスワップ取引ですが、原則としては交換した際に税金が課せられます。

 

すなわち、ビットコイン(Bitcoin)においても同様のロジックで、商品とビットコイン(Bitcoin)を交換したタイミングで課税されることになります。ビットコイン(Bitcoin)が普及し始めたことによって、ビックカメラではビットコイン(Bitcoin)を使用して商品を購入出来る様になりましたが、商品を購入して所得税が課せられるのは少し違和感が残りますね。さらには、ビットコイン(Bitcoin)で商品を購入した場合は消費税が課せられる可能性も高く、2重課税となる可能性も残っています。

 

 

 

3.ビットコイン(Bitcoin)とアルトコインをトレードした場合

ビットコイン(Bitcoin)を他のものと交換する取引は商品の購入だけではありません。

 

ビットコイン(Bitcoin)とそれ以外の仮想通貨(アルトコイン)の交換取引も商品購入と同様の整理となります。アルトコインとビットコイン(Bitcoin)をトレードする場合の基本的なロジックは、商品とビットコイン(Bitcoin)の交換と変わりません。

①ビットコイン(Bitcoin)を売却して円貨を入手(収支は発生しない)
②その円貨を使用してアルトコインを購入(元のビットコイン(Bitcoin)価格と同等)

 

上記の通り、ビットコイン(Bitcoin)を売却して円貨を入手し、それを用いてアルトコインを入手したと考えられる為、交換時点で課税されることになります。

 

 

 

4.ビットコイン(Bitcoin)をバンドルカードへチャージした場合

バンドルカードとは日本で使用可能なデビットカードの様なものです。ビットコイン(Bitcoin)を使用してバンドルカードへチャージする場合もビットコイン(Bitcoin)で商品を購入する取引と同様です。

 

①ビットコイン(Bitcoin)を売却して円貨を入手(収支は発生しない)
②その円貨を使用してバンドルカードへチャージ(元のビットコイン(Bitcoin)価格と同等)

 

上記の通り、ビットコイン(Bitcoin)を売却して円貨を入手し、それを用いてアルトコインを入手したと考えられる為、交換時点で課税されることになります。

 

 

 

5.ビットコイン(Bitcoin)を採掘した場合

ビットコイン(Bitcoin)の課税に関しては、保有しているビットコイン(Bitcoin)の使用以外でも課税となる可能性があります。

 

ビットコイン(Bitcoin)には自分のコンピューターの容量を貸し出して膨大な量の計算の手助けを行い、その報酬としてビットコイン(Bitcoin)を受け取れるマイニングという仕組みが存在しています。この取引は自分のコンピューター容量を提供し(役務提供)、その対価としてビットコイン(Bitcoin)を得ることになるので、ここで得られたビットコイン(Bitcoin)は全て所得となり、課税対象になります。

 

仮想通貨に係る課税状況に関しては、国税庁のタックスアンサーにもある通り、現状ではビットコイン(Bitcoin)の使用によって得た収益に対してのみ課税される為、アルトコインの使用は不透明な状況となっています。ただし、これも現状の国税庁の報告がビットコイン(Bitcoin)に限定されているだけであり、今後新たに整理されていくはずですので、今後はアルトコインに関しても税金が発生するはずです。

 

そもそも所得税の考え方は、一般的に発生主義(※)と呼ばれており、Cash Flowに関係なく、役務の発生によって課税が起こることになりますので、ビットコイン(Bitcoin)の使用に関してもこの考えは同様です。

 


発生主義
⇒「現金の収入や支出のタイミング」には関係なく、「収入や支出の事実が確定した時点」の日付で計上する会計方法
現金主義
⇒「現金の収入や支出のタイミング」の日付で帳簿をつける方法

 

 

 

 

おすすめ節税対策4選

 

経費計上をする

フリーランス等、個人で仕事をされている場合、様々な節税方法が存在します。適正な方法で節税を行うことは非常に重要で、個人の資産を守ることに繋がります。一方で、税金をルール通りに納めないのは法律違反となり、過度な節税は脱税となる恐れもあります。

 

個人事業での所得と同様に、ビットコイン(Bitcoin)を運用して利益を得ている場合でも、どの様にすれば節税が可能かを考えると思います。
節税は税金の課税方法を把握していなければ、上手く行えませんので、まずは所得税の計算方法を確認します。

 

「収入 − 必要経費 − 各種控除 = 課税所得金額」
「課税所得金額 × 税率 − 課税控除額 = 所得税額」

 

これを見れば分かる様に、所得税を下げるには、必要経費を増やす控除金額を増やす必要があります。この所得税計算における必要経費とは、各事業で収益を得る上で最低限必要となる経費とされており、なんでも費用に出来る訳ではありません。

 

交際費や寄付金には限度額がある場合もあり、税務当局からの指摘を受ける可能性がある為、経費計上する内容を精査する必要があります。しかし個人事業主における交際費に関しては、限度額が設定されておらず(法人には金額基準が存在する)事業に必要な接待であれば交際費として、すべて税務上、費用計上が可能です。

 

ただし、この交際費計上に関しては税務当局も目を凝らしており、事業に関連しない接待や個人としての支出を交際費として申告していた場合、税務調査等によって、追徴税を課せられ兼ねませんので、適正に交際費を使用し、全ての交際費に対して証憑(領収書だけでなく誰とどの様な目的で行ったかを記載した手帳等)を残しておく様にして下さい。

 

ここまでは基本的な経費計上ですが、その他にもいくつか経費計上を上手く行う方法が存在しています。

 

①少額減価償却資産の特例を利用する
税務上、10万円以上の高額な消耗品は、まず資産に計上し減価償却費として毎年少しずつ償却することになります。すなわち、10万円以上のものを購入した場合は一括で費用計上するのではなく、その資産の耐用年数に応じて分散させて費用計上することになります。 

しかし、一定の条件(Ⅰ.青色申告者、Ⅱ.合計限度額300万円、Ⅲ.2018年3月末までに購入した資産)を満たす場合に限り、30万円未満のものであれば一括償却できる「少額減価償却資産の特例」が存在しています。
通期の所得見通しが益目になることがある程度確実な場合は、この制度を利用することで節税効果を得ることが出来ます。

 

 

②経営セーフティ共済に加入する
これは元々、中小企業の倒産を防止する為に作られた共済で、まとまった金額を全額費用計上出来る制度です。
月額掛金を設定し、最大800万円(40ヶ月)まで共済に預けることが可能になります。月額掛金は5,000円~200,000円の範囲で設定可能で、支払った金額を経費計上出来る為、課税所得金額を低減させることが可能です。
ただし、解約によって得る解約手当金は、全額益金算入項目ですので、あくまで損益の繰延が出来るに過ぎません。しかしながら、中長期的な収益計画を立てる中で、この制度を上手に利用すれば、節税メリットだけでなく、個人事業主が心配する、収益の変動リスクを低減させる効果を得ることも出来ます。
※納付月数が40ヶ月に満たずに解約する場合は、掛金全額は戻ってこない為、別途注意は必要です。

 

 

③短期前払い費用の特例を利用する
前払費用は翌期の経費の前払いである為、原則的には当期の必要経費としては参入できません。 

しかしながら、短期前払費用の特例を利用すれば、下記要件を満たした前払費用に関しては、当期の必要経費として計上することができます。この特例を上手に活用し、「②経営セーフティー共済」とセットで利用すればそれだけで年間最大500万円弱の課税所得金額減額が可能となります。

 

-特例適用要件-
・当期中に支払いが済み、支払った日から1年以内に提供を受けるサービス
・一定の契約に従って、継続的にサービスを受ける(等質等量のサービス)
・今期だけでなく、今後も毎年継続して前払いをする
・支払ったものが収益と対応するものではない(売上原価となる経費等はNG)
・支払い額がそこまで大きくなく、重要性の低いもの

 

 

 

開業することで経費を調整する

個人の所得税を減らすための方法は、必要経費を増やすことと、各種控除額を増やすことです。個人事業主の中には、ひとつの事業から所得をあげているケースだけではなく、複数の事業から所得を得ているケースも少なくないと思います。もしかすると、新規事業を行う際に、節税のことまで考えるケースは少ないかもしれませんが、実はなんとなく作った新しい事業が節税効果をもたらすことがあります。

 

そのメリットとは、新規事業を開始し、開業することによって必要経費の計上時期を調整することです。

 

基本的に事業に掛かる費用は発生主義であり、発生したタイミングで費用計上を行なう必要があり、固定資産の減価償却に関しては、税務上の償却期間に合わせて資産を償却し費用化していく必要があります。しかし、開業に掛かる費用に関しては特別、任意で償却することが許されているのです。

 

この仕組を上手く活用することによって、節税をすることが出来るのですが、そもそもこの開業費は、税務上の扱いとして、費用項目ではなく、繰延資産の項目として取り扱われています。

 

そしてこの繰延資産項目である開業費の償却は税法上で、「一定期間での定額償却又は任意償却することが出来る」と定義付けられています。任意償却を選択した場合、開業費を好きなタイミングで償却出来る為、事業開始年度などで、赤字の年は繰延資産を償却せずに、収益が安定的に得られる様になった頃に償却をすることが可能となっています。

 

 

 

ふるさと納税

税金対策の一貫として近年、よくふるさと納税という言葉を耳にします。

 

ふるさと納税についてはCMや専用WEBページが存在しており、身近な税金対策となりつつあります。

 

このふるさと納税の仕組みですが、 実はふるさと納税は節税ではなく、あくまで寄付金として自分の好きな自治体に寄付を行い、その対価としてその地の特産物等を貰えるというものです。

 

さらに、寄付をする際には自己資金で2,000円を負担する必要がある為、実質的にはキャッシュアウトが発生することになります。しかしながら、ふるさと納税を実施することで、2,000円を超過した金額が寄付控除の対象となり、寄附金額見合いで商品を得ることが出来るため、一種の節税対策だと呼ばれています。

 

ただし、課税所得金額を超過した寄付を行った場合は、あくまですべて自身の持ち出しとなってしまう為、注意が必要となります。

 

話題のふるさと納税ですが、これまではサラリーマンがふるさと納税を行なうにはは、個人で確定申告をしなくてはならないというハードルがありました。しかし、2015年4月より導入されたワンストップ特例によって、給与の他に所得のないサラリーマンがふるさと納税を行なう場合は確定申告が不要となりました。

 

まだふるさと納税を行っていないサラリーマンの皆さんはぜひ試してみて下さい。

 

 

 

利確しない

節税を行なう基本的な考え方は、必要経費を増やすか、各種控除額を増やすと言いましたが、仮想通貨をはじめとする先物取引においては、特有の節税方法も存在しています。

 

これはビットコイン(Bitcoin)やFXに特化した節税方法ですが、実際には節税というよりは、所得認識のタイミングを遅らせるのに近い方法になります。
そもそもFXなどの世界において保有している資産のことをポジションと呼んでおり、このポジションが各時点において変動し、時価が増減することで含み益や含み損が発生することになります。

 

この含み益や含み損はあくまでその時点における評価性損益であり、税務上まだ課税対象となる所得にはなっていません。税務上、課税が発生するのは利益確定したタイミングであり、その利益確定とは持っているポジションを閉じる「ポジションクローズ」を行った場合となります。ビットコイン(Bitcoin)においても同様で、保有しているビットコイン(Bitcoin)を使用(譲渡)してその他の資産に換えた時点が利益確定のタイミングとなるのです。この利益確定の仕組みを利用して、所得計算期間の末日の見通し状況によって、利益確定のタイミングをズラすことで、節税を行なうことが出来ます。

 

ただし、FXもビットコイン(Bitcoin)も市況連動の商品であり、時価の変動が激しく起こる場合もあります。

 

節税だけに集中したあまり、結果的に損失を被る可能性もありますので、適度な節税をオススメします。所得税の節税には、利確の時期をズラすことだけでなく、寄付金を利用した節税(ふるさと納税もその一環ですが)など世間からの評判を高めながらコストを削減する方法も存在します。

 

ただし、あくまで税金とは法律でありコストですから、過度な節税によって法を犯すことなく、不要なコストを削減できる様に、最大限最新の情報にアンテナを張り、上手い節税スキームを作成してみて下さい。

 

 

 

 

万が一脱税してしまった場合

 

脱税は可能なのか

海外サッカーなどに詳しい方はよく耳にするかもしれませんが、世界最高峰のプレーヤーである、リオネル・メッシやネイマールは過去に脱税疑惑で裁判にかけられたことがあります。日本国内でも少し遡れば、国税庁の確定申告PRポスターのキャラクターを務めていた坂東英二氏が税務調査を受け、所得隠しが公になったことによって追徴税を課せられた過去もあります。

 

個人事業主の方々の中にも、事業規模もそんなに大きくないし、多少の不正(裏帳簿で管理し売上を計上しない・費用を水増しする等)はバレるはずがないと思っている方も多いと思います。しかし、税務当局もその道のプロですので、所得隠しをしている場合、かなりの高確率で脱税は発覚してしまいます。

 

そもそも、税務当局は法人課税部門と個人課税部門にわかれており、個人事業主に対しても数年に一度のペースで税務調査は訪れます。実際の税務調査は2~3日間で終了しますが、その間に過去数年分の領収書等の証憑を漏れなく確認される為、ほとんどの確率で脱税は見つかってしまいます。

 

ルールに則った節税なら問題ないですが、過度な節税や脱税は追徴税等のリスクを増大させますので、適正な事業管理を強くオススメします。ビットコイン(Bitcoin)をはじめとする仮想通貨で得た収益に関しても、今はまだ厳しい管理をされてなくとも、整理が進むにつれて納税が正しく行われているかどうかの確認が厳しくなるはずですので、今から正確に納税してください。

 

 

 

脱税してしまった場合の罰則

万が一、脱税を行い税務調査で万が一それが発覚してしまった場合は、内容に応じて罰則が存在しています。

 

<所得税法 第238条 第1項>
十年以下の懲役若しくは千万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。

 

 

原文はもっと詳細に記載がありますが、脱税等を行った者に対しては、懲役や罰金が待っています。
それだけでなく、脱税を行った場合は、加算税や追徴税が課せられることにもなります。

 

 

・過少申告加算税:追加納税額の10%
・期限内に確定申告した額か50万円の多い方を超える部分は15%
・無申告加算税:50万円までは15%
・50万円を超える部分20%
・不納付加算税:納付税額の10%
・指摘以前は5%に軽減の場合有
・重加算税:過少申告加算税
・不納付加算税に代えて35%
・無申告加算税に代えて40%

 

さらには本来納めるはずだった期間を超過して税金を納めたという理由で、遅滞税の課税も行われてしまいます。こうなってしまうと、元々納税するはずだった金額を大幅に超過した額の納税が必要となります。バレないだろうと思う軽い気持ちによって多大な損失が発生することにもなり兼ねませんので、十分注意して下さい。

 

 

 

 

日本は高い!?海外の税率はどう?

海外取引が頻繁に行われるようになった今日この頃、パナマ文書が話題になったと思えば、パラダイス文書なるものまで出てきて国際税務の動きが活発化しています。

 

ビットコイン(Bitcoin)に関しては、ビットコイン(Bitcoin)の使用が法的に認められている国、一定の制限を掛けている国、そもそもビットコイン(Bitcoin)の使用が許されていない国があり、各国によって法律も大きく異なります。

 

日本をはじめとして、アメリカ・カナダ・シンガポールなどはビットコイン(Bitcoin)の使用に対して課税を行っています。インド・インドネシア・中国・タイなどの国は、一部ビットコイン(Bitcoin)の使用が制限されており、法律が曖昧な部分もあります。

 

さらにアイスランドにおいては、資本政策の一環で、ビットコイン(Bitcoin)の売買は法律で禁止されています。ビットコイン(Bitcoin)の海外における取り扱いは様々であり、課税方法もまだ正式に定まっていない国が多いのが現状ですが、仮想通貨市場の拡大に比例して課税方法も定まっていくでしょう。

 

いずれにせよ、日本は仮想通貨法の制定で雑所得として所得税が課税されることが決まりましたので、国内でビットコイン(Bitcoin)を保有している方々は所得税納税を適切に行って下さい。

 

ビットコイン(Bitcoin)の課税に関しては、世界各国がこれから法整備を行なうはずですが、それ以外の税金では日本と世界各国でどの様に税率が異なるのでしょうか。

消費税の比較

日本で一般的に消費税と呼ばれている税金ですが、世界各国ではVAT(Value-added tax)と呼ばれる付加価値税というものが存在しています。そして主要各国の付加価値税は以下の通りです。

 

これを見るとアメリカに消費税が無い事が分かりますが、アメリカは消費税制度を導入しておりません。代わりに、小売売上税というのを導入しており、アメリカは州毎に税率が異なっています。

 

消費税率:25%⇒デンマーク・スウェーデン・ノルウェー
消費税率:22%⇒イタリア
消費税率:21%⇒オランダ・ベルギー
消費税率:20%⇒フランス・オーストラリア・イギリス
消費税率:17%⇒中国
消費税率:15%⇒ニュージーランド
消費税率:12%⇒フィリピン
消費税率:10%⇒韓国・インドネシア
消費税率:8%⇒日本
消費税率:7%⇒タイ・シンガポール
消費税率:5%⇒台湾・カナダ

 

 

法人税の比較

法人税率も各国によりまちまちですが、税率の低い国だとケイマン諸島やパナマなど、税金の掛からない国も存在しています。

 

実効税率:30%以上⇒アメリカ・フランス・ベルギー・ドイツ・オーストラリア・メキシコ
実効税率:25%~30%⇒日本・ポルトガル・ギリシャ・ニュージーランド・イタリア・ルクセンブルグ・カナダ・オランダ・オーストラリア・スペイン・チリ
実効税率:20%~25%⇒韓国・イスラエル・ノルウェー・スウェーデン・デンマーク・スイス・スロバキア・アイスランド・エストニア・トルコ・フィンランド
実効税率:10%~20%⇒イギリス・スロベニア・チェコ・ポーランド・ラトビア・アイルランド
実効税率:0%⇒ケイマン諸島・パナマ等

 

消費税・法人税など各国によって税率は異なりますが、日本は世界の中で税率の高い国に分けられるのではないでしょうか。

 

消費税の高い北欧の国では、税率が高い分だけ社会保障が充実している背景もあるので一概に良い悪いの判断は出来ないかもしれません。一方で、法人税率に関しては、Googleやスターバックスが行って話題になったタックスヘイブン(租税回避)の問題等があり、近年国内ではタックスヘイブン対策税制が制定され租税回避行為の防止強化が進められています。

 

国際社会に目を向けると、OECD主導で国際税務の健全化を目的としてBEPS(Base Erosion and Profit Shifting)プロジェクトが始動しています。この取り組みの中で、極端な節税とみられる行為は厳しく管理され、適正な課税がされるといわれています。現状、租税条約が締結されている国家間においてビジネスを行う場合、各国の税制及びその国家間における租税条約を確認してきましたが、BEPSプロジェクトの一環として多国間協定MLI(Multilateral Instrument)が締結される予定となっており、今後はMLIに沿って海外との取引を行っていくことになりそうです。

 

 

 

 

確定申告の方法について

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