更新日 2017.12.15
税金

ビットコイン(Bitcoin)はマネーロンダリングの温床なのか

マネーロンダリングとは

ビットコイン(Bitcoin)が普及するに連れて、それまで別の分野で耳にしていた言葉を同じように聞く機会が増えてきました。それはビットコイン(Bitcoin)が一つの貨幣として、投資の手段、財産としての地位を確立したということも意味します。今回はそんな用語の中でも、マネーロンダリングについて触れていきます。時折ニュース等でも耳にする単語ですが、日本語に直訳すると「資金洗浄」という意味になります。

 

マネーロンダリングが行われる場合はネガティブな状況が多く、麻薬取引や、脱税などの犯罪によって得られた資金を、資金の出所をわからなくするために、ロンダリング(洗浄)する、という意味合いで用いられるのが主流です。ではマネーロンダリングはどのように行われるのかという話になりますが、架空、または他人名義の金融機関口座などを利用し、転々と送金を繰り返したり、株や債券の購入や大口寄付などを行ったりするなど、手法は様々です。資金を点々とさせ、綺麗な資金に洗濯(ロンダリング)されることからこの名が付きました。

 

上記のような手段を用いてまでマネーロンダリングを行う目的についてですが、やはり負の事情がつきまとっており、暴力団や不正献金といった事実が裏に隠れている場合が大半です。マネーロンダリングを行うことで警察などの捜査機関による差し押さえや摘発を逃れようと試みるわけですが、マネーロンダリング自体は法律で禁止されている行為です。マネーロンダリングされた資金は世界で悪用されることもあり、現在では対策を強化し、本人確認法の一部を改正し、ATMでの現金振り込み限度額を10万円に引き下げるなどの措置を講じています。

 

10万円を越える現金の振り込みは、窓口で本人確認書類を提示しなければいけなくなったことで、多くの不正行為を未然に防ぐことにも成功しました。マネーロンダリングの防止や解明は、テロなどの集団組織での犯罪の予防や、撲滅の手がかりになると言われ、国を挙げて取り組むべき課題だと注目されています。

 

 

 

 

ビットコイン(Bitcoin)でのマネーロンダリングの特徴

 

リスクについて

では次に、ビットコイン(Bitcoin)のマネーロンダリングについて書いていきます。2015年にイギリスの財務省が発表したリスクアセスメントの分析レポートによると、現状ではビットコイン(Bitcoin)のマネーロンダリング・リスクは低いとされています。このリスクアセスメントとは、物事の潜在的な危険性や有害性を見つけ出し、除去、低減するための手法を指します。しかしこの発表がされたのは2015年で、当時はまだ今ほどビットコイン(Bitcoin)の普及率は上がっていません。現在のように、そして今後さらにビットコイン(Bitcoin)が世界的に普及するに連れて、マネーロンダリングの可能性も高まることが予想されます。ですが同時に、普及率の高まりは、マネーロンダリングの抑止力としての機能も果たします。

 

仮想通貨市場ではブロックチェーン・テクノロジーが働いており、あらゆる取引データが全て記録、監視されています。それらの情報は全ての人に公開されているので、銀行や現金と比較すると、マネーロンダリングに利用される確率は少ないと考えられています。また、日本では仮想通貨取引所の口座開設には本人確認が必須となっており、ビットコイン(Bitcoin)などの仮想通貨は匿名性が高いと言われている一方で、その取引データや資金の流れを追跡することが可能です。その為、通貨に不審な流れがあれば感知しやすい市場となっています。

 

アドレス所有者の匿名性という面で見れば高いと言えますが、最終的には仮想通貨を換金する必要があるので、足が付くというのが定説です。今後起こりうる仮想通貨におけるマネーロンダリングの規制を行うには、その技術に対する知識を深める必要が大いにあるでしょう。

 

 

 

 

仮想通貨のマネーロンダリング対策

ここまでの流れを踏まえて、仮想通貨市場におけるマネーロンダリング対策について纏めていきます。堅牢なシステムであることは既に説明した通りですが、過去には仮想通貨市場で実際にマネーロンダリングが行われた事例があります。それらは逮捕に繋がっており、現在もビットコイン(Bitcoin)や仮想通貨市場の健全性は保たれているとされています。しかし実例があったことを受け世界的に仮想通貨のマネーロンダリング対策を強化する流れが進んでいます。

 

2016年からEUはテロリストのマネーロンダリング対策として、新たに仮想通貨やプリペイドカードなどの電子マネーを対象とした規制強化を提言しています。プリペイドカードと仮想通貨に共通する点としては、実態のない通貨という点が最も大きいですが、それ故に対策の方法も慎重に検討する必要があります。
手始めに、仮想通貨の取引所や仮想通貨ウォレットを提供する会社がマネーロンダリング規制委員会の監視下に入ったというのが最近では話題ですが、これは非常に有効な手段です。EUとしても、大幅な不正取引減少を期待しています。既に市場に出回った仮想通貨の流れを追うのはある程度可能です。それは前述したブロックチェーンというシステムが仮想通貨市場には定着しており、仮に不審な動きがあれば誰かが気付くことになります。また、どれだけ資金を転々と動かしても、その履歴が一つ残らず記録されており、全世界に向けて公開されているのですから、何度洗浄のための取引を行っても徒労となります。

 

しかしまだ発行されておらず、取引所に存在しているビットコイン(Bitcoin)となれば話は別です。勿論それらの仮想通貨に関してもある程度厳重な監視がありますが、市場に出回っている仮想通貨を利用して不正を行うよりは、気付かれずに不正を行うチャンスが幾らかはあります。例えばサーバーのエラーを故意に起こして取引を一時的に止めたり、データを改ざんしたりする余地は個人よりも取引所のような企業の方があります。そういった仮想通貨の売買、管理を行う企業を監視下に置くことで、ビットコイン(Bitcoin)のマネーロンダリング対策として大きな役割を果たすことは間違いありません。
また、マイニングもマネーロンダリング対策に一役買っています。マイニングとは、追記作業を行い、報酬としてビットコイン(Bitcoin)を受け取ることです。インターネット上で全ての取引記録を見ることができるというのがビットコイン(Bitcoin)の大きな特徴ですが、それら仮想通貨の記帳は不完全です。その不完全な記帳作業を、有志によって行ってもらうのがマイニングです。

 

最近ではマイニングを事業として行う業者も存在するくらいに仮想通貨市場ではメジャーな、そして新たな市場として確立していますが、マイニングを行う上で通貨に不審な流れがあれば当然不正が表沙汰になります。実体のない仮想通貨の取引データは、システムやマイニングによって全て記録されており、さらにそれを誰でも確認できることから、資金がどこからどこへ行ったのかがしっかりわかります。
 

一見すると従来の現金を主軸としたマネーロンダリングよりも容易に行える印象を持つビットコイン(Bitcoin)ですが、我々が思う以上にそのシステムは完成されたものなのです。システムだからこそ存在するのではないかと考えられるハッキングのリスク、二重支払い、データの書き換え、複数取引による資金の洗浄。こういった問題に対してビットコイン(Bitcoin)は非常に強く、盤石な市場を形成しています。

 

恐らくマネーロンダリングをするのであれば、従来の現金の方が楽なのではないかと考えられます。今後ビットコイン(Bitcoin)が普及するに連れて、マイニングやブロックチェーンの重要性、在り方はまた姿を変えてくるかもしれませんが、現状では仮想通貨を用いた資金洗浄は不可能と考えられています。

 

 

 

 

仮想通貨でマネーロンダリングをして逮捕された事例

最後に、実際にビットコイン(Bitcoin)でマネーロンダリングを行い、逮捕された事例をご紹介します。2017年7月、ロシア人の男がビットコイン(Bitcoin)を使って少なくとも40億ドル(約4400億円)相当のマネーロンダリングを行なったとして、ギリシャで逮捕されました。この男はビットコイン(Bitcoin)取引所の運営者であり、東京のビットコイン(Bitcoin)取引所「マウントゴックス」の破綻にも関与していたことが分かっています。

 

■MTGOXのビットコイン(Bitcoin)消失事件
2014年3月7日から3日の間に、東京に会社を置いていたビットコイン(Bitcoin)取引所「マウントゴックス」で115億円相当のビットコイン(Bitcoin)が消失した事件です。最終的に民事再生法の適用申請を行なったことでマウントゴックスは破綻に追い込まれました。
男はマウントゴックスからハッキングを行い多額の資金を調達し、その後資金洗浄を行いました。しかし現在ではこの犯行における流れがほぼ明らかになっています。それはここまで再三書いたことですが、ビットコイン(Bitcoin)などの仮想通貨の場合、どんなにマネーロンダリングを行なっても、その取引データの追跡を行うことが可能だからです。
現金のような実態を持った資金のマネーロンダリングの場合は、全ての取引データを記録したり、追跡したりすることが困難です。インターネットや銀行間の取引を行わず、直接何らかの方法で資金洗浄を行えば、現行犯で捕まえない限り、その様子は明るみになりません。

 

 

これに対してビットコイン(Bitcoin)は取引の流れ、通貨の動きを正確に把握することができるので、即時に犯行に気付くことができなくとも、最終的には犯行を突き止めることができるのです。それ故今回ご紹介した事件でも、最終的にはマネーロンダリングが発覚し、逮捕に繋がりました。それでもビットコイン(Bitcoin)をマネーロンダリングに利用する犯罪が国内でも少しずつ発生してきているというのも事実で、今後はこういった犯罪に対して更に警戒が必要になってきます。海外の取引所では本人確認なしで購入できるところもあり、不正にビットコイン(Bitcoin)が入手されてしまうこともあります。このように国によってビットコイン(Bitcoin)に対する警戒レベル、売買条件が違うところは一つの問題点であり、今後は是正をしなければいけません。

 

例えば、不正に入手されたクレジットカードなどを使用してビットコイン(Bitcoin)を購入し、日本円に換金して送金した例もあります。仮想通貨になった状態であれば動きを監視することが容易なビットコイン(Bitcoin)ですが、既にそれ以前の段階で汚れてしまったビットコイン(Bitcoin)では、新たな対策を立てなければいけません。
また、不正に対してある程度迅速に感知する能力も、今後仮想通貨には求められます。今回逮捕されたロシア人の男も、マウントゴックスの事件が起こってから既に3年の歳月が経過していました。あくまで「関与していた」だけなので仕方がない部分もあるのですが、発見や逮捕が遅れてしまうと、余罪の発覚が遅れてしまい、最終的には気付けない可能性もあります。

 

この部分に関しては、マイニングに対する期待が高まっていますが、一方でマイニングによって得られる報酬の減少という問題もあります。仮想通貨の発行はシステムが行うため、マイニングによる報酬額も当然システムが管理します。しかし今後、マイニングによる報酬が減少の一途を辿れば、マイニングを行う人も減るでしょう。すると仮想通貨の流れが不透明になり、マネーロンダリングなどの犯罪に対しての反応が遅れるリスクも出てきてしまいます。そうなった時、システムのみに依存するマイニングで対処するのか。或いは現金など、仮想通貨以外の何かをマイニングの報酬として支払うのか。その報酬は何処が支払うかなどの問題も浮上します。ですが、それはまだ先の話で、現状ではビットコイン(Bitcoin)を用いたマネーロンダリングは暴かれやすいという事実は変わらず、今後の対策、通貨としての価値の変動からも目が離せません。

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マネーロンダリングとは

ビットコイン(Bitcoin)が普及するに連れて、それまで別の分野で耳にしていた言葉を同じように聞く機会が増えてきました。それはビットコイン(Bitcoin)が一つの貨幣として、投資の手段、財産としての地位を確立したということも意味します。今回はそんな用語の中でも、マネーロンダリングについて触れていきます。時折ニュース等でも耳にする単語ですが、日本語に直訳すると「資金洗浄」という意味になります。

 

マネーロンダリングが行われる場合はネガティブな状況が多く、麻薬取引や、脱税などの犯罪によって得られた資金を、資金の出所をわからなくするために、ロンダリング(洗浄)する、という意味合いで用いられるのが主流です。ではマネーロンダリングはどのように行われるのかという話になりますが、架空、または他人名義の金融機関口座などを利用し、転々と送金を繰り返したり、株や債券の購入や大口寄付などを行ったりするなど、手法は様々です。資金を点々とさせ、綺麗な資金に洗濯(ロンダリング)されることからこの名が付きました。

 

上記のような手段を用いてまでマネーロンダリングを行う目的についてですが、やはり負の事情がつきまとっており、暴力団や不正献金といった事実が裏に隠れている場合が大半です。マネーロンダリングを行うことで警察などの捜査機関による差し押さえや摘発を逃れようと試みるわけですが、マネーロンダリング自体は法律で禁止されている行為です。マネーロンダリングされた資金は世界で悪用されることもあり、現在では対策を強化し、本人確認法の一部を改正し、ATMでの現金振り込み限度額を10万円に引き下げるなどの措置を講じています。

 

10万円を越える現金の振り込みは、窓口で本人確認書類を提示しなければいけなくなったことで、多くの不正行為を未然に防ぐことにも成功しました。マネーロンダリングの防止や解明は、テロなどの集団組織での犯罪の予防や、撲滅の手がかりになると言われ、国を挙げて取り組むべき課題だと注目されています。

 

 

 

 

ビットコイン(Bitcoin)でのマネーロンダリングの特徴

 

リスクについて

では次に、ビットコイン(Bitcoin)のマネーロンダリングについて書いていきます。2015年にイギリスの財務省が発表したリスクアセスメントの分析レポートによると、現状ではビットコイン(Bitcoin)のマネーロンダリング・リスクは低いとされています。このリスクアセスメントとは、物事の潜在的な危険性や有害性を見つけ出し、除去、低減するための手法を指します。しかしこの発表がされたのは2015年で、当時はまだ今ほどビットコイン(Bitcoin)の普及率は上がっていません。現在のように、そして今後さらにビットコイン(Bitcoin)が世界的に普及するに連れて、マネーロンダリングの可能性も高まることが予想されます。ですが同時に、普及率の高まりは、マネーロンダリングの抑止力としての機能も果たします。

 

仮想通貨市場ではブロックチェーン・テクノロジーが働いており、あらゆる取引データが全て記録、監視されています。それらの情報は全ての人に公開されているので、銀行や現金と比較すると、マネーロンダリングに利用される確率は少ないと考えられています。また、日本では仮想通貨取引所の口座開設には本人確認が必須となっており、ビットコイン(Bitcoin)などの仮想通貨は匿名性が高いと言われている一方で、その取引データや資金の流れを追跡することが可能です。その為、通貨に不審な流れがあれば感知しやすい市場となっています。

 

アドレス所有者の匿名性という面で見れば高いと言えますが、最終的には仮想通貨を換金する必要があるので、足が付くというのが定説です。今後起こりうる仮想通貨におけるマネーロンダリングの規制を行うには、その技術に対する知識を深める必要が大いにあるでしょう。

 

 

 

 

仮想通貨のマネーロンダリング対策

ここまでの流れを踏まえて、仮想通貨市場におけるマネーロンダリング対策について纏めていきます。堅牢なシステムであることは既に説明した通りですが、過去には仮想通貨市場で実際にマネーロンダリングが行われた事例があります。それらは逮捕に繋がっており、現在もビットコイン(Bitcoin)や仮想通貨市場の健全性は保たれているとされています。しかし実例があったことを受け世界的に仮想通貨のマネーロンダリング対策を強化する流れが進んでいます。

 

2016年からEUはテロリストのマネーロンダリング対策として、新たに仮想通貨やプリペイドカードなどの電子マネーを対象とした規制強化を提言しています。プリペイドカードと仮想通貨に共通する点としては、実態のない通貨という点が最も大きいですが、それ故に対策の方法も慎重に検討する必要があります。
手始めに、仮想通貨の取引所や仮想通貨ウォレットを提供する会社がマネーロンダリング規制委員会の監視下に入ったというのが最近では話題ですが、これは非常に有効な手段です。EUとしても、大幅な不正取引減少を期待しています。既に市場に出回った仮想通貨の流れを追うのはある程度可能です。それは前述したブロックチェーンというシステムが仮想通貨市場には定着しており、仮に不審な動きがあれば誰かが気付くことになります。また、どれだけ資金を転々と動かしても、その履歴が一つ残らず記録されており、全世界に向けて公開されているのですから、何度洗浄のための取引を行っても徒労となります。

 

しかしまだ発行されておらず、取引所に存在しているビットコイン(Bitcoin)となれば話は別です。勿論それらの仮想通貨に関してもある程度厳重な監視がありますが、市場に出回っている仮想通貨を利用して不正を行うよりは、気付かれずに不正を行うチャンスが幾らかはあります。例えばサーバーのエラーを故意に起こして取引を一時的に止めたり、データを改ざんしたりする余地は個人よりも取引所のような企業の方があります。そういった仮想通貨の売買、管理を行う企業を監視下に置くことで、ビットコイン(Bitcoin)のマネーロンダリング対策として大きな役割を果たすことは間違いありません。
また、マイニングもマネーロンダリング対策に一役買っています。マイニングとは、追記作業を行い、報酬としてビットコイン(Bitcoin)を受け取ることです。インターネット上で全ての取引記録を見ることができるというのがビットコイン(Bitcoin)の大きな特徴ですが、それら仮想通貨の記帳は不完全です。その不完全な記帳作業を、有志によって行ってもらうのがマイニングです。

 

最近ではマイニングを事業として行う業者も存在するくらいに仮想通貨市場ではメジャーな、そして新たな市場として確立していますが、マイニングを行う上で通貨に不審な流れがあれば当然不正が表沙汰になります。実体のない仮想通貨の取引データは、システムやマイニングによって全て記録されており、さらにそれを誰でも確認できることから、資金がどこからどこへ行ったのかがしっかりわかります。
 

一見すると従来の現金を主軸としたマネーロンダリングよりも容易に行える印象を持つビットコイン(Bitcoin)ですが、我々が思う以上にそのシステムは完成されたものなのです。システムだからこそ存在するのではないかと考えられるハッキングのリスク、二重支払い、データの書き換え、複数取引による資金の洗浄。こういった問題に対してビットコイン(Bitcoin)は非常に強く、盤石な市場を形成しています。

 

恐らくマネーロンダリングをするのであれば、従来の現金の方が楽なのではないかと考えられます。今後ビットコイン(Bitcoin)が普及するに連れて、マイニングやブロックチェーンの重要性、在り方はまた姿を変えてくるかもしれませんが、現状では仮想通貨を用いた資金洗浄は不可能と考えられています。

 

 

 

 

仮想通貨でマネーロンダリングをして逮捕された事例

最後に、実際にビットコイン(Bitcoin)でマネーロンダリングを行い、逮捕された事例をご紹介します。2017年7月、ロシア人の男がビットコイン(Bitcoin)を使って少なくとも40億ドル(約4400億円)相当のマネーロンダリングを行なったとして、ギリシャで逮捕されました。この男はビットコイン(Bitcoin)取引所の運営者であり、東京のビットコイン(Bitcoin)取引所「マウントゴックス」の破綻にも関与していたことが分かっています。

 

■MTGOXのビットコイン(Bitcoin)消失事件
2014年3月7日から3日の間に、東京に会社を置いていたビットコイン(Bitcoin)取引所「マウントゴックス」で115億円相当のビットコイン(Bitcoin)が消失した事件です。最終的に民事再生法の適用申請を行なったことでマウントゴックスは破綻に追い込まれました。
男はマウントゴックスからハッキングを行い多額の資金を調達し、その後資金洗浄を行いました。しかし現在ではこの犯行における流れがほぼ明らかになっています。それはここまで再三書いたことですが、ビットコイン(Bitcoin)などの仮想通貨の場合、どんなにマネーロンダリングを行なっても、その取引データの追跡を行うことが可能だからです。
現金のような実態を持った資金のマネーロンダリングの場合は、全ての取引データを記録したり、追跡したりすることが困難です。インターネットや銀行間の取引を行わず、直接何らかの方法で資金洗浄を行えば、現行犯で捕まえない限り、その様子は明るみになりません。

 

 

これに対してビットコイン(Bitcoin)は取引の流れ、通貨の動きを正確に把握することができるので、即時に犯行に気付くことができなくとも、最終的には犯行を突き止めることができるのです。それ故今回ご紹介した事件でも、最終的にはマネーロンダリングが発覚し、逮捕に繋がりました。それでもビットコイン(Bitcoin)をマネーロンダリングに利用する犯罪が国内でも少しずつ発生してきているというのも事実で、今後はこういった犯罪に対して更に警戒が必要になってきます。海外の取引所では本人確認なしで購入できるところもあり、不正にビットコイン(Bitcoin)が入手されてしまうこともあります。このように国によってビットコイン(Bitcoin)に対する警戒レベル、売買条件が違うところは一つの問題点であり、今後は是正をしなければいけません。

 

例えば、不正に入手されたクレジットカードなどを使用してビットコイン(Bitcoin)を購入し、日本円に換金して送金した例もあります。仮想通貨になった状態であれば動きを監視することが容易なビットコイン(Bitcoin)ですが、既にそれ以前の段階で汚れてしまったビットコイン(Bitcoin)では、新たな対策を立てなければいけません。
また、不正に対してある程度迅速に感知する能力も、今後仮想通貨には求められます。今回逮捕されたロシア人の男も、マウントゴックスの事件が起こってから既に3年の歳月が経過していました。あくまで「関与していた」だけなので仕方がない部分もあるのですが、発見や逮捕が遅れてしまうと、余罪の発覚が遅れてしまい、最終的には気付けない可能性もあります。

 

この部分に関しては、マイニングに対する期待が高まっていますが、一方でマイニングによって得られる報酬の減少という問題もあります。仮想通貨の発行はシステムが行うため、マイニングによる報酬額も当然システムが管理します。しかし今後、マイニングによる報酬が減少の一途を辿れば、マイニングを行う人も減るでしょう。すると仮想通貨の流れが不透明になり、マネーロンダリングなどの犯罪に対しての反応が遅れるリスクも出てきてしまいます。そうなった時、システムのみに依存するマイニングで対処するのか。或いは現金など、仮想通貨以外の何かをマイニングの報酬として支払うのか。その報酬は何処が支払うかなどの問題も浮上します。ですが、それはまだ先の話で、現状ではビットコイン(Bitcoin)を用いたマネーロンダリングは暴かれやすいという事実は変わらず、今後の対策、通貨としての価値の変動からも目が離せません。

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